不正確な業務量調査を基にして、慌しく電話会議が執り行われているらしい。今まで何も見てこなかったのに、それこそ1日や2日で何がわかるというのかね？
　部長も誰をどう減らせるかという観点でしか上とのMTGに出席しないし。
　大きな会社というのは、なんでもこうやって微々たる調査で全体を推し量って物事を決めていく訳ね。その過程でどんどん大事なものが落ちていく。

　お客様への訪問時間をもっと増やせって指示が飛んでるけど、それなら無駄なMTGをもっと減らしてくれ！

　リストラを成功裏に推進するために、出来うる限り不正確な数字になるように業務量調査が行われたのだ。「緊急」とか最もらしい名目で、個々人纏めるヒマもないくらい急に書かされて急に持ってかれた。あんなんじゃあ正しい業務量なんか図れない！
　Revenueを稼ぐ働きが求められるのはわかってるけど、記述したらいちばん時間かかってるのは直接Revenueに結びつかん活動なのだ。


　トラブル対応の時間調査も、リストラ対象にしたいチームはわざと大したことないトラブルが取り上げられ、そうでないチームは大トラブルが取り上げられる。統計なんて信じられないね。大手コンサルでも、一切の残業手当をつけさせず「業務改革達成！」とか部長の手柄になるって話聞いたけど、この業界なんてそんなレベルですよ。

　ただいま日曜の2：30AM。とは言えリストラ旋風吹き荒れる会社に勤める社員は油断禁物。休日でももちろんメールチェック！
　ウチは当然メールクライアントはOutlookなんかじゃないけど、昔と違い今やVPNのおかげで休日自宅でもあんなリッチクライアントでも快適にメール受信。イントラもアクセスできるので、必要なDBも参照可能。さすがだね。

　今のグループには都合7人所属していて、来年からはなんと3人にするという大胆案が降りてきているらしい。東京の本部隊のほうの頭数を保ちたいからか？
　自分自身をリストラから守らないといけないのももちろんだけど、一緒に働く仲間も守らないといけない。油断できねー。策を考えないとなー。

　超有名ITベンダに吹き荒れる仁義なき足の引っ張り合い・リストラの嵐をリアルタイムに！

　前々から判っていたことだけど、ついにリストラがこっちにまで及んできた。20代、30代までも「いろんな可能性があるから」とかなんとか最もな理由で動かそうとする。

　世間では勝ち組も勝ち組、最大手の部類の外資系ITベンダだというのに中身は日本企業の悪いところだらけ。昔の名前で出ている長老がいつまでたっても退かない。数字が足りなくても評価が悪くても得意先出入り禁止になっても社内法規に引っかかっても社内パスの多い輩は職を失わずのさばる会社。

　どうせ物言わず従順であってもいいようにされるくらいなら、最期は闘って散ってみせるぜ！

　一年今の会社で働いてみて最後にいちばん驚かされたのは、同じ部署にいた人誰も彼も「今年がいちばん辛かった」と言ってたこと。

　あんなんでいちばん辛かったのキミタチ！？ひとりに至っては胃潰瘍になったとか言ってたな。じゃあ今まで相当楽に働いてきたんだねー。羨ましい。あんなんでしんどいなら僕はまだまだ大丈夫だ。あんなんの何十倍もしんどい仕事やってきたよ。業務量とかそういうことじゃなくてね。役職持って数字背負って部下何人か持ってやったことあるからね。

　やっぱり大企業のヒラ社員さんは気楽なもんですな。スキル持っててノウハウ持ってて、「自分を何百万で買ってくださいってお客さんに言うわけですよー」とか言ってても所詮は大企業のヒラ社員さん。