いいかげんな組織

2003年10月27日
 某通信関連情報業のお客様から夜中に呼び出されて、WWで電話会議したりしてトラブルを解消したSEに、事業部長や社長がお褒めの言葉を述べてるメールが転送されてきた。

 この話の問題点は簡潔にみっつ。

 ひとつは、お褒めに預かった部署の部長さんが、「これからもこういう活動ができるよう勤めます!お客様に指摘を受けた、初動体制については改善します!」って言ってること。

 ひとつは、この程度のことで事業部長や社長が「よくがんばった!」と言ってること。実はこの程度のことは現場で日常茶飯事に起きている。某通信関連情報業様のこの案件が何億のものなのか知らないけれど、それからこのトラブルがどれくらい困難なものだったのかも知らないけれど、少なくとも「深夜作業に快く応じた」ことでお褒めに預かることじゃない。逆に言えば、社長さんも事業部長さんも如何に現場を知らないかってことだ。

 最後のひとつは、体制の問題だ。この会社は組織組織という割りに、例外申請たら何たら、抜け道が多過ぎる。たまたま今『ビギナー』見てて、一般教養で法学取ったときのこと思い出して懐かしんだりしたけど、その『ビギナー』に出てきた「権利の濫用」、法学ではこの「権利の濫用」をどう扱うべきか、法律と言う体系を崩さないように最新の注意を払うように弁護士は育てられていく。
 翻って法学における法律は、企業社会における組織にあたると思うんだけど、この会社は法学が「権利の濫用」という例外対抗措置を内包しながらも法律と言う体系を崩さないように最新の注意を払うようには組織を扱わない。簡単に「例外」「例外」と言って、組織の役割外のことを簡単に押し付ける。

 その結果がトップダウン強制一ヶ月セミナーだったり、トラブルがあったらすぐ使いやすい組織のSEをしょっ引いたりするんだよ。
 それが結局、売上の足を引っ張るくらい非効率なことやってるって気付かずにね。「柔軟な組織」ってのを隠れ蓑にしてんだよ。

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